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kyonのバレエ観劇記







































































































































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5月14日(日)「ファラオの娘」 (滋賀県びわこホール)
アスピシア:スヴェトラーナ・ルンキナ
ウィルソン卿:ドミトリー・グダーノフ
ラムゼ:エレーナ・アンドリエンコ
ジョン・ブル:デニス・メドヴェージェフ
漁師:ユーリー・バラーノフ  妻:エカテリーナ・シプリナ
猿:岩田守弘

派手でおもしろいスペクタクル作品。ということでストーリーもあまりきちんと読まずに行ったので、配られたキャスト表の詳しいストーリーを始まる前に急いで読んだ。琵琶湖ホールはキャスト表がいつもただの1枚紙でなくて、A5版(?)の小さいもので中見開きになっていて凝っているので素晴らしいです。
プログラムにもストーリー載っているけど、買わない人もいるしあのキャスト表はとても親切で○。

期待せずに見ましたが、かなりおもしろかったです。
ルンキナとてもキュートでかわいく、踊りも魅力的でテクニックも完璧。驚いたのは、2幕だったかよく覚えていませんが、(プログラムによるとパドドゥのコーダ部分かな?)アスピシアのグランフェッテは
シングルシングル4回転!!(に見えたけど)
を繰り返して。すごーくなんてことなくさらっとやってのけた。すごいスピードでくるくるでなくて、きれいに優雅に4回転。会場が軽くどよめいた。あまりにも普通にやるのでそんなすごいことに見えないんです。だからわかる人にはすごーいってわかるけど、あまり見慣れていない人にとっては普通に見えてしまう。そこがすごい。あんなのは初めて見ました。すごいですー。ルンキナ
グダーノフもきれいで素敵でした。二人のコンビネーションもよく、こいー演技とかはあまり印象にないけど、とにかく楽しい舞台でした。
ラコットさん絶賛の「猿」の岩田さん。芸達者な方のようですね。とてもユーモラスでかわいい猿でした。笑いを誘っていました。
残念だったのは馬のけいこちゃんが登場しなかったこと。王様は歩いて登場したと思うのですが…。登場していたらまさか見逃しはしないでしょう。けいこちゃんはやはり遠征は無理だったのですね。けいこちゃん以外にはあの役は無理だったのですね。
それと、あのライオンちょっと肉付きがよすぎてぷよぷよしていてライオンっぽくなくてなんか笑えました。
あちこち話がとびますが、川底での場面幻想的で美しくてすごく好きです。なんか感動。
荒唐無稽でそんなあほな!と突っ込みたいストーリーですが、ラストシーンで目覚めたウィルソン卿がアスピシアのお墓を見て素晴らしい夢を見ていたと微笑む、のシーンでなんだか感動で涙が出そうに。ストーリーで読むと、なんやその「おち」は?と思っていたのに…。
あの日の舞台で、私との中で化学反応が起きたようです。
カーテンコールでこちらでも、「SAYONARA」横断幕ときらきらテープ紙ふぶきがありました。ファラオはここでも落ちた紙ふぶきを集めて、娘さんにかけていました。お茶目なファラオでした。
終演後、大津駅までのバスを待っていたらキャストの皆さんが続々と楽屋から出てきました。皆さんの乗るバスは一般バス乗り場より遠いところに待っていたので隣をさっそうと通り過ぎていかれました。ボリショイのみなさん本当にすらーと細くて背が高いですね。ラトマンスキー氏はスーツを素敵に着こなしていてビジネスマンのよう。
ボリショイのみなさま、長い公演で関西2箇所とハードだったでしょう。
お疲れ様でした。

ボリショイバレエ団2006年日本公演〜関西編〜

5/13(土)「ラ・バヤデール」(兵庫県立芸術文化センター)

ニキヤ:ナデジダ・グラチョーワ
ソロル:ウラジーミル・ネポロージニー
ガムサッティ:エカテリーナ・シプリナ
黄金の仏像:アンドレイ・ボロティン

影の王国
第1ヴァリエーション:エレーナ・アンドリエンコ
第2ヴァリエーション:ナターリヤ・オシポワ
第3ヴァリエーション:ネリ・コバヒゼ

この日の主役は文句なし、グラチョーワ姉さまでした。
オーラ出しまくりで、他のキャストの皆さんとの格の違いを見せ付けてくれました。素晴らしいニキヤでした。

第1幕冒頭のニキヤは少々抑え目に始まる。なんか印象薄いなーと感じ、
ガムサッティはパーッと華のある美しさを放って登場。
ネポロージニー@ソロルは完全にガムサッティに心変わりしちゃってるけどそれも納得。
この前に見たレニ国の「バヤデルカ」では。ソロルがガムサッティに初めて対面したときにも、ニキヤが招かれて二人の前で踊るシーンがあった。そのときはニキヤは全くソロルがそこにいることに気付かないで、ガムサッティに婚約者の肖像を見せられて初めてソロルが彼女の婚約者だと知るというのでちょっと??と思ったので今日のではそのシーンがなくこの方が自然だなと思った。
婚約式でのソロルはガムサッティとのパドドゥのとき満面の笑みで超幸せそう。このソロルは苦悩の様子はない。ニキヤが現れて初めて動揺を見せる。ガムサッティに心を奪われてしまい、ニキヤに対しては罪悪感を感じているよう。ニキヤが必死でソロルに何故なの?と問いかけているのに、目を合わせられない。時折ニキヤをじっと見つめるがニキヤがこちらを見ると目をそらす。ルジマトフのソロルは、ラジャの命令には逆らうことができず、ガムサッティと結婚するしか自分にはどうすることもできない。でも、心はニキヤを深く愛している。その苦悩でゆがむ表情を見ているとたまらなかった。ネポロ@ソロルにはそんな苦悩は感じていない。ニキヤを本当に愛しているわけではないよう。
そのかわり、ここのニキヤの哀しみのソロはすごかった。鳥肌たちました。体中から哀しみが溢れていて胸に迫ってきた。ぐっときました。ここへ行く為最初は控えめだったんだ。さすが〜〜。
ここでちょっと?と思ったのは途中までガムサッティとソロルの間にラジャがでんと座っていて、ガムちゃんはニキヤのダンスを見ながらお父様〜という感じで腕につかまり甘える。ここでは、ニキヤに見せ付けるようにソロルに甘えてそれで益々ソロルが焦りニキヤはそんなはずないわ彼は私のもの、という二人の火花バチバチの闘いが楽しみなんでちょっと残念。でも、最後にラジャが去り、ガムちゃんがソロルに手にキスさせるとこでニキヤにとどめの一撃を放つ。
ニキヤが蛇にかまれたあと、薬を手にソロルにすがるような眼で見やったときソロルは思いっきり目をそらす。ひどすぎるーソロル。そんなソロルを見て薬ビンを捨てたニキヤの倒れ方もすごかった。もう生きる意味はないわと全身から伝わってきた。
戻るけれど、ガムとソロルの幸せなパドドゥのあとのソロルのヴァリアシオンの音楽がいつものと違う音楽だったのでちょっと拍子抜け。いよいよあそこだーと楽しみにしていたので。

2幕。ソロル登場時のソロがなかった。レニ国では、ルジさんの短いソロあった。それに、マグダヴェーヤたちがもっとソロルを慰めるためいろんなことをしてたけど、火の踊りだけだった。ここで、蛇使いを呼ぶのは悪趣味だなーと思っていたし、ソロルは何をしても完全無視だったのでこれはこっちの方がよし。
影の王国。美しかった。ここは私の中ではレニ国よりボリショイに軍配。形はどちらもすばらしかったけど、レニ国は目線が結構ばらばらだった。アラベスクのとき、普段どおりあごを上げて目線が手先を通って遠くに持っていってる人もたまにいたのが気になった。ここはずっと目線は下だと思うのですが…。ボリショイは私の気付く範囲ではみんな目線は揃ってたと思う。ここでは、順番に注目していって自分の好きな踊りの人を探すのが楽しみ。全員が下りて来て左右わかれて舞台端に並んだ時に左側前から2番目の方がすごくきれいな踊りで眼が釘付けに。お手本どおりの完璧な形。アンバーで跳んでも手がぶれないできれいな形。アンナバン、アンオー全て完璧。目線、手先、バランスも全て完璧。プロなんで当たり前だけど、他の人は微妙に手の位置、目線時々ぶれたりするものだけど、彼女はずっと完璧でした。あんな風に踊りたいなーと頭に焼き付ける。
大好きな3人のヴァリエーションは、正直、3人とも可もなく不可もなくといった感じ。私の好みのタイプはいらっしゃいませんでした。ちょっと疲れていたようにも見えました。体が重そうで。
ここでのルジ@ソロルで見せてくれたニキヤへの愛と謝罪がこめられた魂のアラベスクは、この版では、ひざをついてうなだれるという振り付けでちょっと残念。
しかし、ここもニキヤの一人勝ちといった感じ。ここでは恐るべきバランス、キープ力に、情感溢れる踊りを見せてくれて本当に胸もお腹も一杯です。すごいものを見せてくれました。
黄金の仏像はとても優雅な仏像でした。
夢から覚めると結婚式のシーンはなく、すぐに神殿へ行ったソロルが一人で死ぬ。これだとニキヤの呪いで死んだのか?という感じ。
ネポロージニーはとても顔もスタイルも素敵で、王子のようでした。踊りもきれいでよかったですが、ソロルの感情を表現するには至っていませんでした。ニキヤとのパドドゥでもニキヤへの愛が全く感じられなくて、あまり感動できませんでした。でも、ソロはどれも素晴らしかったです。今後に期待です。ちょっとやそっとでこなせる役ではないですものね。
グラチョーワ姉さんはカーテンコールでも魅せてくれましたよ。貫禄たっぷりで、いろんな形のレヴェランスをしてくれて、レヴェランスにもこんなにいろんなのがあるんだなーと感心しました。しかも、どれも気持ちがこもっていました。幕前に登場したとき、ネポ君が姉さまに恭しく両手にキス。そこでこの日初めて二人の間に愛を感じました。ネポ君も舞台中はちょっと圧倒されていたのかも。仕方ないことだけれどウヴァーロフとグラチョーワだったらもっともっとすごかっただろうなーとやはり残念。でも、とてもよい舞台でした。
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